マニュアル文(琵琶湖編)
行動マニュアルは、あくまで状況判断のための補助であり、今後実際に、マニュアルに無い状況下での判断を下す場面での部員の指針となるように作られたものである。
部員はこのことを理解して、危機管理について自発的に考えていかなければならない。
部員はこのことを理解して、危機管理について自発的に考えていかなければならない。
責任者・グループ・グループリーダー
- 各練習日で練習運営の責任者を一名決め、責任者を中心に練習を行う。
- 湖上では基本的に複数名からなるグループで乗る。グループのメンバーは、出廷前に陸上で決めておく。
- メンバーの中から一名グループリーダーを決定し、湖上ではグループリーダーがグループメンバーの安全に責任を持つ。
- 責任者・グループリーダーは三回生(幹部)の中から選ぶ。自主練習日において三回生が不在の場合は、その日のメンバーの中で最高学年の中から選ぶ。
出艇前の準備
- WEBの電話番号(0748-32-5767)を覚えておく。電話代(50円以上)を必ず湖上にもっていく。
- ライフジャケットを常に正しく着用する。
- その日の風の予報、気圧配置図、注意報、警報の有無を全員把握してから出艇する。
- 自主練習日においては、責任者がその日の練習参加者全員の名前、風速・風向の変化予想、気圧配置に関するコメント、注意報・警報の有無、その日の練習終了時間を、部のメーリングリストを用いて部員全員に知らせる。
湖上でのグループ行動について
- 海上での危険にかかわることだけでなく、場合によって部や部のメンバーに迷惑がかかりそうなことについて判断が必要な場合は、迷惑がかかりうるメンバーや幹部、部長に必ず指示を仰ぐこと。
- 湖上では基本的に、出艇前に陸上で決めたグループで行動する。グループのメンバーは、出艇前に陸上で決めておく。
- メンバーの中から選ばれたグループリーダー中心に活動を行い、グループリーダーがグループメンバーの安全に責任を持つ。
- 何らかの理由でグループから離れて行動する場合は、必ずグループリーダーの許可を取ること。但し、
- 風向きがonshore(西―北―北東)のときに、offshore(北東―東-南-西―)に変化する可能性が高い場合
- 風向きがoffshoreでプレーニングができる風である場合
- 風向きがoffshoreでプレーニングができる風に変化する可能性がある場合
- 技術的にグループについていけない者は、常にグループの位置を把握すること。また、
- グループよりも岸側にいる
- 別紙に示される範囲内にいる
- グループリーダーは、技術的にグループについていけない者が自分のグループにいる場合、そのものの位置を常に把握すること。
帆走範囲
帆走範囲については別紙に記された範囲とする。- 風向き:北東―東―南東時、別紙斜線部を帆走範囲とする。
- 風向き:南南東―西南西時、別紙斜線部を帆走範囲とする。
- 風向き:西―北―北北東時、別紙斜線部を帆走範囲とする。
天候:風速・風向と、その変化に対する対応
- 一般的に冬は強風が吹くため安全に対する意識が高いが、その他の季節については冬と比較すると意識レベルが下がる。実際は春・秋もまた冬と同等もしくはそれ以上に危険であることを理解することが必要である。冬は基本的に強風が吹くことが多いが、それは天気図、気圧配置図から比較的正確に読み取ることができる。それに対して、春や秋は気圧配置図や天気予報からは容易に予想できないような天候になる場合、また突然変化する場合がしばしばある。また冬以上の強風が吹くこともある。以上の事柄を部員全員が理解しておくこと。
- 比叡山に時雨雲が掛かった場合、その方向からその後しばらくして強い雨、風が来る可能性があるので注意すること。
- 雷音が聞こえたら、すぐに浜に帰ること。その後の再出艇判断は責任者が行う。
- 北系の風から南系の風に変わりそうになったら、必ずそこで一度、全員・全グループが浜付近に集合すること。
緊急時の対応
- ひとつのグループが、複数のグループ又は個人に分かれてしまい、そのうちひとつ以上のグループ又は個人が流れた場合。
- WEB浜以外の岸に流れつき練習終了予定時刻をすぎて30分以内にWEB浜に戻ってくることが出来ない場合、その旨をWEBに連絡する。ただし牧浜、佐波江に流れ着いた場合、その場で連絡を入れるか否かは自己判断とする。
- 風向、遭難した位置・ゲレンデの地理を考えて、遭難しているグループが、部員だけで捜索できるところに流れ着く可能性がある場合、分かれたグループのうちどれかひとつから無事の知らせがWEBに入ってからx時間経ってもまだ連絡の取れないグループがある場合には、その時点で次の対応を考える。それまでは待つ。
- 遭難者がどこにも流れ着かないと判断される場合は、矢谷さんや海上保安庁などに捜索を依頼する。
- 何らかの理由で帆走困難となっている初級者や、道具のトラブルに陥っている者に上級者が湖上で付き添う場合には、付き添う人数は最大で1人につき2人とする。また、基本的に、付き添う者は責任者にその旨が伝わることが確認されてから行動する。その際、責任者は、再度付き添いが必要かどうか判断をする。
平成20年9月6日 29代 鈴木 壮平