マニュアル基本文
ウィンドサーフィンは自然を相手にしたスポーツである。
安全に練習を行うには、その時々の状況の変化に対して、臨機応変かつ迅速な判断をしていく必要がある。しかし、風速・風向・天候といった気象条件は刻々と変化するものであり、また予測も難しい。
この基本マニュアル並びに行動マニュアルは、部員全員がめまぐるしく変化する気象条件や道具のトラブルに対する準備を正しく行い、状況の変化に応じて適切な判断を下すための手助けとなるよう作成されたものである。
部員全員が本マニュアルと行動マニュアルの主旨と内容をよく理解し、安全管理に対して常に高い意識を持ち続けることで、日々の練習における事故を可能な限り減らすよう努力していくことを望む。
この基本マニュアルは、海上で練習する際の安全に関する基本となる考え方を示したものである。他の行動マニュアルの根拠となるものであり、一番大切なマニュアルであるである。
このマニュアルに関しては特に読み込んで内容を理解し、これからも常に、内容の吟味を行っていかなければならない。
まずは、救助や非難行動に支障が出ない程度に事前に取り決めを作っておくことが大切である。これは、遭難者と救助者の意思統一につながり、双方の緊急時の選択肢をいい意味で狭め、救助の可能性を高めるものと思われる。
また、起こりうる事態を事前に整理するだけでも同様の効果があると思われる。
安全に練習を行うには、その時々の状況の変化に対して、臨機応変かつ迅速な判断をしていく必要がある。しかし、風速・風向・天候といった気象条件は刻々と変化するものであり、また予測も難しい。
この基本マニュアル並びに行動マニュアルは、部員全員がめまぐるしく変化する気象条件や道具のトラブルに対する準備を正しく行い、状況の変化に応じて適切な判断を下すための手助けとなるよう作成されたものである。
部員全員が本マニュアルと行動マニュアルの主旨と内容をよく理解し、安全管理に対して常に高い意識を持ち続けることで、日々の練習における事故を可能な限り減らすよう努力していくことを望む。
この基本マニュアルは、海上で練習する際の安全に関する基本となる考え方を示したものである。他の行動マニュアルの根拠となるものであり、一番大切なマニュアルであるである。
このマニュアルに関しては特に読み込んで内容を理解し、これからも常に、内容の吟味を行っていかなければならない。
適切な指揮体系
海上においては、適切な指示が迅速に海上にいる全員に伝達されるようにすること、またそれに伴う救助活動が手際よく行われることが何よりも重要である。- 適当な人数のグループをつくり、このグループ単位で練習を行う。グループが複数になる場合はそれぞれのグループに適切なメンバーを割り振る。
メンバーの割り振りにおいては、帆走技術だけではなく、個々の持つ状況判断力や行動力なども考慮する必要がある。 - 各メンバーの安全管理に関する責任の大きさと立場をはっきりさせておく。総合的な指示を出す者(責任者)は常に一人のみとし、統一された指示が伝達されるようにする。
その他の者は、その指示にもとづいてそれぞれの立場と状況にあった行動をとる。 - 海上での危険にかかわることだけでなく、場合によって部や部のメンバーに影響が出ることについて判断が必要な場合は、適当なメンバーや幹部、部長に必ず指示を仰ぐこと。
出艇前の準備
危険な状況に陥る可能性を出来る限り下げること、早急な救助が行われることを目的として、事前の準備とルールの取り決めを行う。周到な準備によって緊急時の心の余裕が生まれる。また、不測の事態が起こったときに、想定すべき状況の数が減り、対応策が立てやすくなる。- ライフジャケットを常に正しく着用する。また、他の者が正しく着用しているか、互いに確認しあう。
- 道具をきちんと整備する。
- 天候に関する知識を積極的に調べ、話し合い、理解を深める。
- その日の風の予報、気圧配置図、注意報・警報の有無、出艇後の天候の変化を予想し、これらを全員が把握してから出艇する。
- 周辺の地理を調べ、流された際どこにたどり着くのか、危険な場所などを確認しておく。
- 笛を携帯する。
- 各ゲレンデにおいて、緊急時に船による救助を頼める個人、機関を探し、事前にコンタクトを取っておく。また部員全員がその個人、機関に連絡を出来るようにしておく。
- 練習終了時刻を決める。
- 流された者が岸についた後、無事である者に連絡を入れる手段を用意しておく。
- 防寒対策は十分におこなう。特に秋中旬から春にかけては、なるべく新しいウエットスーツを着用する。また、非常時に着込めるものを海上に持参する。
- 防寒具の貸し借りは避け、自前の防寒具を準備する。
海上での行動
海上にいる者同士が常にお互いの安全を意識し合いながら練習を行う。- 海上では、決められたグループで行動し、互いにグループメンバーの位置に常に気を配る。
- 技術的にグループについていけない者は、上級者が救助しやすい範囲で乗る。
- 普段の帰着時は、各風に応じて、全員が浜に帰着できることが確認できるまで、互いに気を配る。上級者は帆走困難になりうる者に対し、率先して海上でのサポートを行う。
帆走範囲
帆走範囲は、流れた際に捜索をしやすくすることを第一の目的として設けられたものである。WEB浜前、白浜、蒲郡、新舞子をはじめとした、頻繁に使用するゲレンデにおいては、地図上に危険な場所と帆走範囲を明記しその範囲を守ること。天候とその変化に対する対応
大きな事故を避けるうえで最も重要な知識となる。各々積極的に情報を集めこの項目を充実させていってもらいたい。この項目は、他の行動マニュアルと同格の扱いにしている。- 一般的に冬は強風が吹くため安全に対する意識が高いが、その他の季節については冬と比較すると意識レベルが下がる。実際は春・秋もまた冬と同様もしくはそれ以上に危険であることを理解することが必要である。冬は基本的に強風が吹く事が多いが、それは天気図、気圧配置図から比較的正確に読み取ることができる。それに対して、春や秋は気圧配置図や天気予報からは容易に予想できないような天候になる場合、また突然変化する場合がしばしばある。また冬以上の強風が吹くこともある。以上の事柄を部員全員が理解しておくこと。
- 比叡山に時雨雲が掛かった場合、その方向からその後しばらくして強い雨・風が来る可能性があるので注意すること。
- 雷が見えたり、雷音が聞こえたりしたら、すぐに浜に帰る。その後の再出艇判断は責任者が行う。
- 風向きがonshoreからoffshoreに変わりそうになったら、必ずそこで一度、全員・全グループが浜付近に集合する。
緊急時の対応
練習する場所の地形や人数などによって対応の仕方が変わってくるので包括的で絶対的に正しいマニュアルを作ることは難しい。だからといって何も決めないのもよくない。まずは、救助や非難行動に支障が出ない程度に事前に取り決めを作っておくことが大切である。これは、遭難者と救助者の意思統一につながり、双方の緊急時の選択肢をいい意味で狭め、救助の可能性を高めるものと思われる。
また、起こりうる事態を事前に整理するだけでも同様の効果があると思われる。
- 道具よりも人身の安全を優先し、救助活動には必要以上の人数はかけない。
- 上記項目より、何らかの理由で帆走困難となっている初級者や、道具のトラブルに陥っている者を他の者が救助をする場合、風速や、救助に割ける人数、時間に余裕があると責任者が判断する場合を除き場合を除き、次の項目に示すような救助方法を採用すること。
- 道具トラブルや強風で帆走できなくなり、他の者にバナナボートのようにして引っ張ってもらう場合、状況に応じて、引っ張ることが十分可能になるまで道具を部分的に捨てる。リグを残す場合は、バテンを抜き、セールをマストに巻きつけて、これらをボードに括る。
マニュアルの取り扱い
基本マニュアルと行動マニュアルは、常に見直され改訂されていくものである。- マニュアルの改訂・管理は各代の主将が行い、主将が率先して情報を集め、更新していく。
- ホームページ上に、常に閲覧可能な状態でアップしておく。
- 年に一回、OB会直前のOB通信にて、最新版を主将の連絡先も添えてOB・OGの方々に配信する。
- マニュアルの内容を変更する場合は、各項目の作成理由を正確に後代に伝えていくために、変更理由とその時のマニュアルの管理者の氏名を明記する。ただし、内容が変わる恐れがまったく無いような変更(表現・表記の変更)の場合を除く。また、変更前の記録も、消去せずに保存する。
- 練習日には、基本マニュアルと該当する行動マニュアルを携帯する。
平成20年9月6日 29代 鈴木 壮平